東漸寺

文安元(1444)年に秀尊法印により創建、寛永年間(1624~44)円覺法印により中興されたと伝えられる天台宗の寺院。浅草寺(台東区)の末寺で、号は金林山明了院。阿弥陀如来を本尊とし、葛西三十三観音の一つに数えられた十一面観世音菩薩像も安置している。 境内には、江戸時代の医師・板坂如春の墓碑や、如春の経歴などが刻まれた「板坂卜斎如春叟碑銘」の碑が残り、ともに区登録文化財となっている。また、宝暦13(1763)年の銘のある庚申塔は左側面に「左やくし道」、右側面に「右市川道」と刻まれている、道標を兼ねたたいへん珍しいもので、区登録文化財となっている。ほかにも元文元(1736)年銘の阿弥陀立像と六地蔵などが残る。 (すみだ街歩きガイドより)